2017年 AiBiC Spiral 夏季集中講義

2017年09月18日 投稿者: AiBiC Spiral

AiBiC SpiralのPBLでは,ビッグデータ・AI・クラウドの3技術を融合させた需要予測に基づく小売店の自動発注プログラムの作成を題材としています.平成28年度の受講生52名は,前期5~8月にビッグデータ・AI・クラウドに関する座学・演習を通じた俯瞰的な知識を身に付けた後,9月4日~8日の5日間,朝10時~夕方5時半まで大阪大学中之島センターで行われた夏季集中講義に参加しました.

初日は,まずこれからのチーム活動に必要となる会議を「上手に」進めるための知識として,ファシリテーションに関する講義を行いました.学部学生にとっては,当初なかなか会議というもののイメージが付きにくい点もありましたが,終了後には多くの受講生からファシリテーションの重要性について理解ができたとの声がありました.

2日目からは具体的な演習が始まります.PBLでは最終的に6商品から各チームが3商品を選び自動発注を行いますが,2日目と3日目はまずは肩慣らしということで,1商品(ヨーグルト)に絞り自動発注を行う,ヨーグルトトライアルを行っていきます.PBLでは,機械学習モデルの構築に,MicrosoftのAzure Machine Learning(Azure ML)を使用し,REST API経由で自動発注するpythonプログラムを開発しますが,慣れない環境で最初の個人演習では悪戦苦闘しているようでした.

少し話が脱線しますが,AiBiC Spiralでは夏季集中講義の中でチーム内の知識共有を促進する独自の取り組みとしてFlash Relay Coding(FRC)と名付けたリレー形式の開発演習をトライアルの中で行いました.これはデータの分析・Azure ML・コーディングなど一連の作業を全てチーム内のリレー形式で行っていくもので,一人が作業している様子を残りのメンバー全員で見守るという最近流行りのリレー/モブプログラミングにコーディング以外の要素を取り込み,また一人当たりの作業時間(1ターン)を極端に短くし(今回は7分),さらに4ターンごとに1度の「作戦会議(小規模なKPTによる振り返り)」のセットで構成し,教育用途に向けたチーム活動に対する初動支援を目的としています.
今回のトライアルでは個人演習後に同じ内容をFRCで行いましたが,FRCを通じ個人演習では分かりにくい,消化できていない内容を補完しあい,一通りの開発を進めることができるようになったと多くの受講生からの意見を得られました.


3日目の午前は楽天株式会社様により,実際にEC事業部などで働いている方々の指導のもと,模擬的なサービス開発のプロセスを体験する,というワークショップを開催して頂きました.現在の技術者たるもの,ビジネス・サービスも見据え技術を習得していくべきだ!ということで,購買層を意識したサービス提案や販売戦略の立案,売れる商品をどう開発していくか,など情報系では普段意識することの少ない,サービス開発の向こう側を体験してもらいました.

2日目終了時点で,今回のPBLに必要な知識が一通り揃ったということで3日目午後はヨーグルトトライアル本番!各チームが,自動発注の性能向上を目指し,モデルの精度を磨く,発注プログラムにヒューリスティックを入れる,データの特徴開発を頑張るなど思い思いの方向で頑張ります.
4日目はヨーグルトトライアルの結果発表として,各チームの工夫点や戦略,シミュレーション結果の報告をする中間発表会を行いました.開発に使えた時間は実質4時間だけでしたが,皆さん工夫を凝らしたプレゼンと上々の結果ということで教員一同驚きでした.また,発表会後はいよいよ本番,商品を6商品に拡張し,自動発注チャレンジが開始されました.夏季集中講義の残りの時間で6商品から3商品への選別や基本戦略の検討などを行い,今後は後期に遠隔でチーム開発を進めていくことになります.
まだまだ初年度で今後どんな結果が出るのか,教員も受講生も不安と期待が入り混じっていますが,受講生に良い経験になってもらえるよう後期に向けて頑張っていきます!